工事に関わるおっちゃん達をどう選ぶかという話
そう、リノベというのは、全てがイレギュラーなのです。
我が家の息子と遊ぶおっちゃん。
このおっちゃんは、、5年前うちの家をリノベした時に、工事をしてくれた工務店のおっちゃんです。
今でも家の不具合が出てきたら、「ちょっと来てください〜」とすぐ呼びつける私。
建具調整やらビスが外れたやら、家具が開かなくなったーやら。
昨年は関西の台風の被害がひどく、あちこち駆け回っては屋根に上がり、腰痛でえらいことだったらしいおっちゃん。
うちの野暮用どころじゃなかったみたいで。
「やっと落ち着きましてんーごめん、遅なって〜」と我が家に寄ってくれました。
呼びつけた野暮用は5分ほどで終了。
その後、1時間ほど息子と遊んでくれて。
この寒い中おっちゃんは外、息子は中のガラス越しに、どんだけいい人やねん!!
このおっちゃんに我が家の工事を頼んだのは、間違いなく「いい人」だからです。
いわゆる町の工務店のおっちゃん。
おしゃれ、とか、仕事が早い、とかじゃなくて(←失礼。笑)、 とにかく人情で溢れてる、信用できる、からです。
一般の方にはあまりなじみはないかもしれないので説明しておくと、 工務店のおっちゃんにもいろんなおっちゃんがいてます。
自称「デザイン工務店」という、デザインも設計もできるおっちゃん。
設計図通りに設計士に忠実に工事をしてくれるおっちゃん。
図面を見ずに、長年の経験と勘だけで腕をふるってくれるおっちゃん。
まぁいろんなおっちゃんがいます。 たいがい私から見たらおっちゃんね。
うちに来てくれるおっちゃんは、わたしの要望を聞いて、 「えー、そんなんしたことないですで」 と言いながらもできる限り歩み寄ってくれるおっちゃん。
それを知っていて、お願いしました。
リノベ工事中も、あーでもないこーでもないと無理を言い続け、おっちゃんをびっくりさせました。
リノベが終わって引き渡しの時、おっちゃんが 「えいこさん、今回の工事は、今までと全然違って、勉強になりましたわー」と。
そう、リノベというのは、全てがイレギュラーなのです。
何がイレギュラーかというと、既存ありきのデザインをすることです。
それがリノベらしさになる。
お金をかけずに生かす。
でもわたしが言う「リノベらしさ」のさじ加減というのがなかなかわからなかったらしい。
たとえば、 この天井はボコボコのまま、配管むき出しにしといてください!とか↓
(おっちゃんは補修して、ツルッと綺麗に仕上げたがる)
汚くていいの!!もっと汚く!!
巾木はなしで!とか↓
(おっちゃんいわく、巾木はつけとかなあきまへんで、と。)
いや、いらん、と頑なにお願い。
ここは自分でペンキ塗るから置いといてください!とか↓
(なんか変わったもん塗りますんか?と。)
いいもん、塗りますねん。ニヤニヤ。
こんな風におっちゃんに「えー」と言われる押問答がたくさんありました。
これはわたしが自分がデザイン・設計するという立場だからできることでもあります。
とにかく、家1軒作ろうと思えば、この関わる人たちを選ぶことが大事なんですよね。
新築、リフォームやリノベ、なんでも、同じです。
建築士やインテリアコーディネーターやデザイナーに仕事を頼まなくても、町の工務店のおっちゃんに頼めば、十分住めるだけの箱はできるでしょう。
でも、さっきも言った通り、おっちゃんの腕にかなり左右されます!
じゃあ何を基準に選ぶ?
工務店を選ぶ?
建築士を選ぶ??
デザイナーに頼む???
家づくりは選択肢が無限にあるだけに、何を誰にどう頼んでいいかわからないですよね?
そう思いますし、そういう相談をよく受けます。
そこでわたしができることは、中立的な立場でご相談に乗ること。
オンラインで全国どこからでも相談できる場を作りたいなと思い、家づくりの講座を定期的に開催しています。
住む人の叶えたいこと、ぼんやりしてることを要約して、軸を決めることを大切に、そこではおひとりおひとりに合った進め方をご提案しています。