About

 はじめまして。
「いろりデザイン室」です。

「いろりデザイン室」が立ち上がるまで、そしてこれからについて

私の現在

武田恵以子(たけだえいこ)

1981年生まれ。大阪府出身。京都市在住。
京都工芸繊維大学大学院建築コース修了
官公庁、建築設計事務所勤務を経て、
2019年より、いろりデザイン室主宰
一級建築士/建築カラープランナー®︎

私は現在、小さな会社やフリーランスでスモールビジネスをされている方を対象に、デザインプロデュースをしています。
これまで携わった仕事は、カフェ・小規模保育園・サロン・宿泊施設・オフィスなど。
空間デザイン・WEBデザイン・グラフィックデザインまでワンストップで世界観づくりをお手伝いしています。
また、定期的に女性起業家向けにデザイン講座やイベントを開催。
デザインというツールを使って、事業の魅力を最大限に伝えるサポートをしています。
現在は、私個人ではなくチームで仕事をし、多岐にわたる業務をしていますが、共通することは「人と人がつながる場所」を作ること。

発想を変えるのがリノベーション

大学時代より建築、デザインを学び、官公庁、建築設計事務所にて、個人住宅から大規模施設までの建築設計に携わってきました。
その中でも、京都市内の中古ビルや町家のリノベーション案件を多く手がけました。
デザインした物件の工事が終わり、足場が外れ、養生シートを外した瞬間、使われなくなったゴミのようだった建物の見える景色がガラリと変わりました。
使われ方使う人を変えることにより、新しい命を吹き込まれたのを体感した時に、これだ!わたしはこれを仕事にする!と心が動いたのです。
見た目がきれいになるのは当たり前。
古いものにしかない価値を見出し、発想を変えて活用する、それがリノベーションなのです。
それは建物だけではありません。人も同じ。
新しい人との出会いによって、自分の価値観が塗り替えられた時に、いつも見てる景色がパッと明るく、温かく、軽くなるのです。
ここでわたしがこれまでを振り返り、今どんな思いでデザインをしているのか、書きたいと思います。

病に倒れて感じた、心地よい暮らしとは?

2014年長女が生まれたのをきっかけに、中古マンションを購入し、リノベーションしました。
そのころの私は仕事、育児、家事にただただ追われる毎日。
仕事も育児も心から楽しめない、私は一体何のために働いてるんだろう?モヤモヤした日々を過ごしてました。
実はこの28歳から38歳までの10年間、2年に1度のペースで、急に病気でぶっ倒れて入院、時には手術、という事件に見舞われるのです。
その度に、自分はこのままでいいんだろうか、自分の働き方、生き方を見直すことになります。
そしてなによりも、病院から家に帰ってくる度に思うこと。
自分の家がなんて素晴らしい場所だったんだ、家族の寝顔を見られるだけでなんて幸せだったんだろう、と。
時間に追われてばかりで、寝るだけだった自分の家。それはただの箱でした。
建築士として、ただきれいな箱を作るだけでは何の意味もない。
「一人ひとりにとって、本当に心地の良い暮らし、仕事を作るお手伝いがしたい」
そう思い、デザイン業のかたわら始めたセミナー業。
2017年より始めた時間管理術の講座、インテリア講座、デザイン講座など、ライフスタイルにまつわる講座は合計500名以上が受講。
毎回満席となる人気講座になりました。

理想の働き方って?

また同時に、病気になることで気づいたことがありました。
これまでどこかで、自分一人で頑張ればいいと思っていたのです。
好きな時間に、好きな場所で、誰ともしゃべらずひとりで仕事ができる、それが私が当時求めていた働き方でした。
だけど、育児もできない、仕事もできない状態になって、絶望と不安の真っ只中にいた私に大切な友人が一言メッセージをくれました。
「たよれーーーー」と。
小さな頃から人の輪に入ること、組織にいることが苦手だった私は、その一言は雷に打たれたようでした。
ひとりでできることなんてたかが知れてる。
会社員からフリーランスになった今、一人ではなく、仲間と一緒にいることで人生が大きく展開し始めることを毎日実感しています。
私がデザインをする上でのミッションは、「人と人が繋がる場所」を作ること。
それは空間デザインであっても、WEBデザインであっても同じ。
決してきれいなものを作ることに留まらず、そこから人との出会いを通じて、新しい発想や文化が生まれるような場作りを目指しています。

女性のしごとを応援すること

私にとって、働くことは生きることです。
結婚、出産、病気を通して、一度は仕事を手放そうとしたこともありました。
女性なら一度は誰もが考えることがあるのではないでしょうか。
どんな選択をしても間違いではないと思います。
ただ、私を救ってくれたのが仕事を通じて出会った人たちでした。
「自分のあふれる想いを目に見える形にしてもらったから、ここから前に進むことができます」
「小さな行動をすることで毎日が楽しくなりました」
セミナー受講者やデザインさせてもらったお客様からそんな嬉しい声をいただきます。
自分の得意なこと、キャリアを生かすことで、お客さんの人生をより輝かせるお手伝いができる。
デザインを通じてお客さんの人生を伴走することもできる。
だから、私は仕事が好きなんです。
キャリアはあるのに、すばらしい想いがあるのに、自分には何もないと思っている方。
自分なんてまだまだ、と足らないことにばかりに目を向けて挑戦できない方。
かつての私もそうでした。
でも、今いる場所から一歩踏み出せば、自分が今すでに持ってるものだけで、お役に立てることがわかったのです。
だから、ものづくりやセミナーを通じて、働く女性を応援したい。
そして私自身も働く喜びを一緒に感じたいと思っています。

共創する場作りを

私が作りたいのは、すでにあるそれぞれの色を生かしながらリスタートする場所。
人とのつながりを感じながらあたたかく囲む場所を作る、そんな意味を込めて屋号を「いろりデザイン室」と名付けました。
2021年、京都に小さな事務所を構えました。
仕事はほぼ紹介だけで次へとご縁が繋がり、長いお付き合いをさせてもらうお客様も増えました。
これまでひとりでしていた仕事をチームでするようになりました。
ひとりひとりと仲間が増え、週に1度、仕事の枠を超えて想いを語り合い、一緒に夢を叶える場所となりました。
これからは、みんなが自分の得意なことを生かしてちゃんと自分の足で立ちながら、共創できるコミュニティを作りたい。
そこに来たら、見える景色が変わって、ふわっと心が軽くなる、そんな場をこれからも作っていきたいと思います。
今後もご縁を大切に、関わった人が皆幸せになるように、精一杯がんばっていきますのでどうぞよろしくお願いいたします。

2022年2月

いろりを囲むようにあたたかく